ノリカのやっぱり犬が好き<第4回>

2012/09/22

<グランドファイナルは「f●●k」で「S●●t」>

こんにちは~ノリカです。
メルボルンではファイナル3週目。
ゲームデーでもないのに、茶色と黄色とか、黒と白とかのジャンパー来てる人がいっぱいいます。
 
今週末のカードはシドニー-コリンウッド、ホーソン-アデレードですか。
ほほう。
で、グランド・ファイナル、大方の予想は、ドリーム・カードのコリンウッドーホーソン、と。
ハデなチーム同士、と。
いいじゃないですか。楽しそうで、ねえ。
街中大騒ぎ。いえーい。
 
…って、もうほんと興味ないです 笑
だって、ドギーズのシーズン終わっちゃったし。
 
 
ただこのシーズン、ドギーズがファイナルに残ってるか残ってないかに関わらず、思い入れの深い季節ではあります。
 
 
娘が生まれたのが、9年前のグランド・ファイナルの翌日だったんですわ。
 
 
予定日を2週間すぎても、出てくる気配を一向に見せないお腹の中の物体X。

風船ようかんみたいに膨らんで、針で突いたらぺろりと中身が出てきそう、もしくはぷしゅしゅしゅしゅしゅ~!っと空の彼方へ飛んで行くかのように見える、自分の体の一部とは思えないような巨大な腹をさすりながら、「早く出てこい~早く出てこい~」とテレパシーを送っていた当時。



私はフッティーのフの字も知りませんでした。
ドギーズのドの字の点てんすら、知りません。
当然、グランドファイナルにもまったく興味なし。
 
 
9年前のGF、9月27日。
 
この季節のメルボルンらしく、日中、強風がぶんぶん吹いていました。

強風にもかかわらず、何を思ったかオージーの旦那、
 
「庭のこの大木、邪魔だから切り倒そう!」

と言い出し、どこで借りてきたか電ノコでぶい~ん、と切り始める。
私は風船のような腹をかかえて、横で眺める。

5~6メートルの木が傾き始めたところで、
「あ、あそこに電線あるけど、あれに倒れかかったらちょっとマズいね、あはは」
と話していると、隣のアフリカ人が覗きに出て来た。

旦那と傾いた木と、電線と、でかい腹の私を交互に見比べながら、
「that's....dangerous....」
と首を振り振り帰っていく。
 
 
大木は結局、電線にもひっかからず私の腹を直撃するでもなく、無事、倒れたんですが、やはりこれがいささか刺激的だったのか。

深夜12時。

お腹の中で、
 
「ポンポンッ」
 
と何かが2回弾け、待ちに待った陣痛のスタート。
(すいませんねえ、うら若きJAFLの皆様、何か赤裸々な話で…まさかJAFLのサイト見てて、「じんつう」なんて言葉を目にするとは思ってもいなかったでしょう)
 
 
この瞬間から、私とAFLの長く微妙な関係がスタートした…というと過言ではありますが、まああながち嘘ではない。


どういうことかって?
 
陣痛始まったんでタクシー呼ぼうと旦那、電話をかける。


「何? タクシー全部出払ってて1台もない? え? グランドファイナルだから?
いや、うちの嫁、産気づいて生まれそうなんだけど」
 
「そんなこと言われたってないものはない」
とタクシー会社のおばちゃん。



S●●t, f●●kを繰り返して受話器を叩きつける旦那、痛くてウロウロ部屋を歩き回る私。



タクシー会社何社かかけまくったあとで、ようやく1社、親切なゲイのオペレーターが出て
 
「なんですって、赤ちゃんが生まれるの!? まあそれは大変! あなたたちのために1台、なんとかしてあげるわっ」
 
ということでようやく来たのは、すでに陣痛始まって2時間は優に経ったころでした。
 
 
 
 
そう、この時の私にとって、AFLグランドファイナルは

「F●●kで S●●tなイベント」

でしか、なかった、と。
 
 
 
いや、もしかしたらこれからも、そうかもしれませんが。
だって、私が目の黒いうちに、ドギーズがグランドファイナル、行く可能性は…


……
 
 
さて、お腹の中の物体Xは、翌朝7時ちょうどに、この世に生まれ落ちました。
 
まず頭が出てきた時、横で見ていた旦那は
 
「…octopus...」
 
と思ったそうです。
 
 
そんな蛸の子、今年で9歳。
グランドファイナルの夜に「やれ生まれてやるか」と決めた人物だけあって、フッティー大好きっ子です。

もちろん、サポートするチームはドギーズ。
たまにキャッツに浮気もしますが。
 
 
じゃ、今日は娘といっしょに。
 
ゴー、ドギーズ♡
 
 


去年、娘の通う小学校にマシュー・ボイド(右)とゼフ・スキナー(左)が来ました。
ゼフ、ちょっとコワイね

ノリカ・プロフィール

1971年東京生まれ。メルボルン在住。フリーで物書きをしつつ、日本語書籍専門の古本屋バーニングブックスを経営。家族はオーストラリア人の夫(フッティーにまったく興味なし)、8歳の娘(ドギーズが一番、キャッツは二番目に好きという浮気者)と、6歳の猫。動物は犬より猫が好き。Web: kiku-kaku.com

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