AFLの戦い方 第9回

2013/05/30

<DFの攻める姿勢>
 
「守り」を仕事とするDFの見せ場として、スポイルがあげられます。スポイルとは相手のフォワードがマークを取りにいくボールをパンチして防ぐプレーです。
 

 
もちろんディフェンスもマークを取ることができますが、競り合いの中でマークを取りにいくのはリスクが高く、失敗すると相手FWにマークを取られてしまう可能性もあります。
 
 そのため、ディフェンダーはボールを下に落とすスポイルというプレーを選択することが多くなります。スポイルは相手の大柄なフルフォワードと戦うディフェンダーの見せ場となっています。
 
 ボールの落下地点を読み、タイミングよくジャンプしてボールを弾くだけなので、スポイルはとても簡単そうに見えます。しかしそこにフォワードが絡むと競り合いとなり、体を当てながら落下地点に入るのも一苦労となります。さらに競り合いの中では体を当てながらボールを見続けるのも難しくなります。
 

 
スポイルをして観客が沸くのはその競り合いの面白さを見ているからです。
 
 そんなスポイルが見せ場のディフェンダーですが、スポイルをした後は、他のディフェンダーがフォローに入り、ボールを確保します。そして、ひとたびボールをターンオーバーすれば一気に立場が逆転し、攻撃を組み立てる役となるのです。
 
 最近ではこのディフェンスラインからの攻撃や、その組み立ても重要視され、常に相手フォワードについて回って相手の攻撃を防ぐだけのディフェンダーという認識は一掃されました。
 

 
また、ボールを奪った後はスイッチプレーを行うことが多くなっています。スイッチプレーとはサイドチェンジを行うプレーのことですが、このプレーは近年、ディフェンスラインでの基本的なプレーとなりました。相手フォワードの多いエリアから逆のサイドにボールを展開することにより、フリーでボールを持つことができ、素早いテンポでボールを前線に送ることができます。このスイッチプレーもディフェンスの見せ場となっています。
 
 もちろん今でもスポイルはディフェンスの基本ですが、ボールを下に落とし、ターンオーバーしたあとに、相手のプレスを突破、もしくはスイッチプレーでかわしてボールをうまく前線に運ぶ。ここまでがディフェンスの仕事となっています。
 
 ターンオーバーが起こると予想すると、攻撃に備えて、一気にディフェンスが動き出すチームもあり、もはやどっちがフォワード、どっちがディフェンスかわからない状況も生まれています。
 
 守るのが本来の仕事ですが、守ってばかりでは相手フォワードに隙を与えるばかり。自ら攻めに転じることで相手フォワードにも守りの仕事をさせ、そのことで相手の攻撃にかける力を奪うのです。
 
 エッセンドン・ボマーズに有名なフル・バックがいます。38歳のダスティン・フレッチャー。素晴らしい身体能力に加えて、長身、長い腕。スポイルをすることで何度も相手の攻撃を防いできました。さらにフレッチャーはロングキックも得意。スイッチプレーを一気に成功させることができ、ターンオーバーの後により遠くの味方にボールを供給できます。加えて、味方がボールを持って攻め上がった時にはバックラインから攻め上がり、60m以上キックを飛ばして直接ゴールを決めることも。
 
 
 
フレッチャーが攻め上がった時の相手フォワードはどうするべきか?
 
フォワードのエリアに留まったままなのか?
 それともフレッチャーについていき、ポジションを下げるのか?
 

 
フォワードエリアに留まったままだとフリーのフレッチャーにボールをつながれ、ロングキックでゴールを狙われます。フレッチャーについていくと本来のフォワードがいなくなり、フォワードであるにもかかわらず相手についていくというディフェンスの役を果たさなくてはいけなくなります。
 
 このようなスリリングな駆け引きも行われているディフェンスラインは見逃せません。ディフェンスの顔をした、「フォワードプレーヤー」もいるのです。
 
相手が蹴ってくるボールに反応するだけではフォワードに出遅れてしまう。守ってばかりではいずれ突破させてしまう。
 
本来の役回りではありませんが、攻めようとする姿勢がレベルの高いディフェンス能力につながっているのです。

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