2014年のシーズンは開幕から荒れ気味、緒戦のダービーでシドニーがグレートウエスタンシドニー相手に星を落とせば、フリーマントルもピリッとしないうちに、ポートアデレードが攻撃的なフットボールで勝ちを重ねて中盤まで台風の目に。ファイナル８はほぼ予想通りに落ち着いたものの、来季に期待のもてるシーズンになったゴールドコースト、ウエスタンブルドッグスはストーブリーグで監督交代の波乱、来シーズンの指揮官が現在のところ決まっていない。ただいまの天候と同じく、まだまだ予断を許さない状況のようで。
 
ゴールドコースト惜しくもファイナル８入り逃す
リーグ加入から４年、今シーズンは開幕から絶好調のキャプテンGary Ablettに引っ張られ、ファイナルシリーズ出場に手が届きかけたが、16節でAblettが肩にケガ。手術、欠場を与儀なくされてからは、負けが重なり最終的には12位。監督のGuy McKennaもシーズン終了後、解雇されてしまった。来シーズンはシドニーからNick Malceskiの加入も決まり、雪辱を狙う。

　


ホーソン連覇で通算12回目の優勝
開幕前、某紙17名の評論家のうち、今年の優勝を予想したのはわずか1人。シーズンが始まってみれば監督Alistar Clarksonの急病にも、主力の相次ぐケガにも、一度も連敗なし。リベンジがかかった対シドニー戦のグランドファイナルも137対74、とにかく強かった。ちなみにわたくし、昨年のこのコラムで「シドニーとホーソンのグランドファイナルで、バディ大暴れ」を予想しております。えへん。

　


エセンドン、今年もドラマだらけのシーズン続く
チームで禁止薬物が使われていたのではとの発表があったのは昨シーズン。ASADAの裁定を法的に認めるとする判定を不服としている監督James Hirdは連邦裁に上訴の予定で、来シーズンの指揮官をめぐって、もうひと悶着ありそう。選手の間にはチームに対する不信感が広がっているという報道も。キャプテンJobe Watsonがケガでシーズン中盤に欠場、9試合ぶりに登場したゲームで決勝ゴールを蹴ったのが唯一の救い？

 　　


大物選手、ぞくぞく引退
Jonathan Brown（ブリスベン）、Lenny Hayes（セントキルダ）、Nick Maxwell（コリングウッド）、Dominic Cassisi（ポートアデレード）、Dean Cox（ウエストコースト）、Daniel Giansiracusa（ウエスタンブルドッグス）…優勝経験キャプテンやスタープレイヤーがこぞって引退を発表。一方でベテラン、Brent Harvey（ノースメルボルン）、Chris Judd（カールトン）、Adam Goodes（シドニー）そしてあと2ゲームで400試合出場となる39歳のDustin Fletcher(エセンドン)は現役続行を表明。
 
　


Mick Malthouse 監督700試合を記録
Kevin Sheedyを抜いての歴代２位はご立派。ただし記念試合は勝利で飾れず、そろそろ強運も限界か。

　


アデレードオバール、２チームの新ホームグラウンドに
６年に渡る大改修を終え、今シーズンからアデレードに本拠を置く２チームのホームグラウンドに。レトロなスコアボードを残し、スタンドには芝生席を設けるなど、ファンのツボを押さえた趣向の美しいスタジアムに生まれ変わった。５万83人収容で、今シーズンは札止めが９試合。行ってみた～い。
 
　


新CEO Gillon McLachlan氏就任
10年に渡り辣腕をふるったAndrew Demetriou氏に変わり4月からCEOに就任。来シーズンから長年の懸案だったGood Fridayにゲームの開催を許可、さらにグランドファイナルを10月の第一土曜日に移動させるなど少しずつ新機軸を打ち出してきている。
 
　


デーモンズ、Paul Roos新監督を迎える
低迷が続く古豪立て直しの救世主として、大きな期待を集めての登場となったが今シーズンの初勝利は７試合目。結果は4勝18敗で17位。即効というわけにはいかないようで。

　
 

インターナショナルカップ５回目の開催
男子18チーム、女子6チームが参加。男子決勝は前回と同じ組み合わせでパプア・ニューギニアがアイルランドにリベンジ。サムライズは通算３勝２敗、悲願の決勝トーナメント出場は次回におあずけとなった。
 
　


Lance Franklin、移籍後のシーズンを好成績で終える
平均推定年俸は100万ドル、9年間とスーパー長期の契約で話題をさらった移籍。チーム同様、少しエンジンのかかりが遅かったが、最終的には67ゴールで3度目のColemanメダルを受賞、Brownlowメダルでも個人として過去最高の22票を獲得。そして古巣との対決となったグランドファイナルでは4ゴール、もと同僚でホーソンのキャプテン、Luke Hodgeからご褒美にキスをもらう活躍ぶりとなった。